するとそこにはたった一匹のイカと、見た事もないくらいの
大量のアジが入っているではないか?
「ねぇ、これ、私たちが2人で釣ったんだっけ?」
主人ものぞき込む。
「うん、うわっ!」
「ちょっとやばいかも!」
「帰ろう!」
クーラーボックスは、山手線のラッシュのように大量のアジと一匹のイカで
ぎゅうぎゅう詰めだったのだ。
あまりに釣れまくるので面白くてわいわいやっていたら、
こんなに釣ってしまっていたなんて!
帰りの車の中で、
「どうする?」
明らかに処分に困っている二人。
翌朝、塩焼きにするのを楽しみに釣りに来ただけなのに~。
協議の結果、南蛮漬けなら、さっぱり食べれるという私の思いつきの
一言で、決定!
しかし、その思いつきが更なる悲劇が呼ぶ。
家に着くと既に夜11時。
急いでアジを数えながら、頭を落とす。
「50・・・100・・・150・・・
179ヒキ・・・」
179ヒキ。
頭落とすのに1時間半。
下ごしらえ終了、さて作るぞと腕まくり、12時半。
作り始めると、当然の事ながら酢が足りない。
主人をお使いに出す。
4つの鍋をどうにかやりくりし、南蛮完成!!!
色んなタッパーやそのほかの深皿などに入れラッピング。
ほっと一息、後は冷蔵庫に入れるだけ。
ん。
半分も入りません。
結構暑かったので、これはまずいと、
友人数人へ電話、午前2時。
「アジの南蛮漬け、食べませんか?」
「食べるよ!」
「うん、頂くよ」
「今何時?あ~アジって南蛮?(寝ぼけてる)」
「いま、2時半だぜ、アホか、でも大好物だから欲しい」
色んな返事を頂き、いざ、デリバリーへGO!
(ホント、みなさま、失礼しました)
午前4時帰宅。
即就寝。
猛烈な酢のにおいは2日間取れなかった。
私たちがアジを釣りに行ったのはその時が最後になったのは言うまでもない。
最近になって、また「アジを釣りに行かない?」と誘う主人に、
この思い出話をしたら、やっぱり行くのはやめようと言った。
アジがたくさん冷蔵庫に入る所を見ると今でも寒気がする・・・・・。
でも、私はアジの干物、食べるのは好き♪
(イカの刺身オイシカッタです。)