コンクールも近くなってきた。
音楽大学生、音楽大学受験、音楽高校受験者に限らず、
コンクール受験者も演奏から普段以上に緊張感が感じられるようになってきた。
いいことだ。
若いときはとにかく目の前に設定した目標に向かって、1つずつハードルを
乗り越えていくことがとても大事だと思う。
大学生くらいになると、自分の力に応じた目標をある程度自分の判断で
決められるようになってくる。
それでも人によってどのくらいのハードルを自分に課すかは個人差がある。
自分の目標が明確であれば、飛び越えるハードルも明確になる。
しかし、最近その目標があまりにも漠然とした人が多いのも事実。
時代なのかなぁ・・・。
ある学生が私に言った。
「自分の目標があっても、それを達成するために大変な思いをして苦しまなければならない音楽は本当の音楽でしょうか?音楽は楽しむものだと思います。」
私は答えた。
「あなたは正しいことを言っているわ。音楽は楽しむものよ。ただ目標が自分に合っていないだけよ。目標を達成したいという欲求の強さによって、乗り越えられる目標の高さも変わるのよ。もう一度、自分がどうなりたいのか考えてみたら。」
翌週、彼女は言った。
「私は考えが甘かったような気がします。目標は絶対に達成したいけどできるかどうか自信がないです。悩んでいます。」
大いに悩んでほしい。
でも、若いんだから、もっともっと貪欲であってほしい・・・。
(こういう事を書いている私が、確実に年をとっていると言うこと??)